よくあるご質問

和家具・漆器のQ&A

一般的な家具に比べて、漆塗りや指物の家具のお値段が高いのはどうしてですか?

皆さんが感じられていることだと思いますが、これは材料の違いと手の掛け方の違いだと思います。
漆塗りの場合、木地固め/布着せ/下地/中塗り/上塗りと多くの工程を経て作られます。そしてそのひとつの工程でも、塗って・乾かして・研いでというようにいくつもの作業があります。
また、江戸指物の場合は、よく枯らした材料に、細かなホゾを彫り、ぴったりと合わせていきます。そして塗りは主に色を入れない漆を何度も摺りこんで磨いて仕上げます。
このように、職人さんの手間が多くかけられている為、お値段が高く感じられると思います。
ただ、その分長くお使い頂いても緩みなども出ず、次の世代までも残る家具になります。また、長く使ってもあきが来ないのも特徴のひとつかと思います。
良い物を長く使う、エコにつながる家具と言えるでしょう。

家具を置く場所についての注意点はありますか?

大きいところで2点あります。それは乾燥と紫外線対策になります。
暖房の風が当たる場所や、通気がなく高温になる場所は避けなくてはなりません。
乾燥により、木部から水分がなくなると、木が縮んで動いてしまい、反ってしまったり、割れてしまいます。また、紫外線は表面の塗装を劣化させ、艶をなくしたり、変色させたりします。
紫外線は、畳や布など多くの物にかなりのダメージを与えてしまいます。
現在の家屋の多くは、たくさん光を取り入れるよう窓を大きく取っているので、日の当たる時間は、遮光カーテンや布を掛けるなど、紫外線対策が良いと思います。
気をつけることによって、長く良い状態が保てると思います。

テーブルに輪じみのようなものが付いてしまったのですが、取る方法はありますか?

この輪じみは、多くの場合紫外線により劣化した塗装面が、熱やアルコールや酸などで変化し、光の屈折が変わり変色して見える状態です。その為、塗装面を新たにする、塗り替えるという方法になります。
拭いたりする場所でなければ、油膜により目立たなくする事も一時的には可能かとも思いますが、根本的には塗り替える方法しかないと思います。
まずは、輪じみを付けないように気を付けましょう。 塗装が新しいうちは、少しぐらいでは変色しないので気にせず使ってしまいますが、年月が経ち劣化し、ある日突然輪じみが付いてしまうのです。その時期は、使っている環境によって違いがでます。
その為、家具の置く場所の注意点を参考にしたり、日ごろマットやコースターなどを敷く習慣を持つ事ようにしたら良いと思います。

漆塗り家具のお手入れ方法を教えてください

漆塗り家具の場合、基本的には乾拭きになります。その場合、綿などの柔らかい布を使用してください。
座卓などの場合、汚れた時には水拭きをし、そのあと乾拭きをされると良いです。
また、化学雑巾などは油が付いているので、お使いにならない方が良いとされています。
油分の為、余計にほこりが付着したり、つやにむらが出たりする事があります。
また、経年や紫外線により漆が劣化している場合、水拭きをする事により、つやが無くなる事がありますので注意が必要です。その場合も塗替えしか方法がありません。 その為、乾拭きが一番無難なお手入れ方法になります。

家にある家具を直して使う価値があるかどうかの判断に迷っています

これは判断が難しい所ですが、ひとつには、思い入れとして直してお使いになりたいか。
またひとつには、材質的に無垢の木で作られているか。
また、これからの生活に実用的にお使いになれる場所があるか、という事になるかと思います。
一般的には、祖父母の時代から家にあった家具は、見た目以上に価値があるものが多いです。
昔は、ほとんどのものが無垢で丁寧に作られたものが多いと思います。
材質によっては、とても貴重なものもあります。
桑の材料なども貴重ですし、鉄の金具も今では出来ないものが多いです。
ただ、今の生活において、使う場所が無ければお直ししても意味が無いのかもしれません。
お悩みの場合、お気軽にご相談下さい。

漆塗りの家具は綺麗で欲しいと思うのですが、お値段も高いし傷が付きやすそうで考えています

そうですね、お子さんが小さい場合、傷をつけられてしまうケースも有りますので注意が必要ですね。
ただ、お値段が高いというのには理由があります。
漆塗りの場合、他の塗装と比べると、格段に手間の掛け方が違ってきます。
丁寧に作られた漆塗りの場合、何十回もの工程と多くの時間を経て作られます。
漆は傷が付きやすいように思われていますが、塗装の中では硬い丈夫な塗装です。
ただ、仕上げが綺麗な為、また、高価な為、傷が目に付いたり、気になったりする為だと思います。
綺麗な漆塗りの家具は、日本の独自の文化から生まれたとっても素晴らしいもので、漆の漆黒は、他の塗装ではなかったものとして、ヨーロッパで珍重され、マリーアントワネットのお母さんは、宝石より高価なものとして、多くの漆器や漆塗りの家具を集められていたそうです。
また、漆の朱の色には、魔よけとして用いられたシナバーという鉱物(硫化イオウ)が使われ、それが取れると言われる断層帯には、多くのパワースポットといわれる神社が点在しています。
このように、昔から考え使われてきた漆です。日本の伝統文化である漆塗りや江戸指物を、癒しの空間作りに、またパワーの源として身近に置いて頂きたいと思います。

漆器はキズが付きやすく、扱いが難しいのでは?

一般的に、漆器はキズが付きやすいので扱いが難しい、と思われているようです。
確かに、陶磁器と比べればキズが付きやすいと言えます。
ただ、漆器は仕上げが綺麗な為、キズが気になると言う事もいえます。
漆は、塗料の中では強く丈夫な部類に入ります。
金属のお皿でも、綺麗な物は擦り傷などが気になると思います。
また、漆器は陶磁器に比べ、割れにくいという利点があります。
陶磁器は、硬く角ばった部分があるものが多いので、一緒に扱うと、当ててキズにする危険があります。
扱いとして、漆器は漆器だけで洗うなど、分けて扱われると良いでしょう。

漆器は食器洗い機で洗っても良いのでしょうか?

一般の漆器は、食器洗い機では洗えません。
食器洗い機の洗浄方法は、一般にガラス質のものが含まれた洗剤を噴きつけて
汚れを落とす為、徐々に細かなキズが付き、艶がなくなる危険があります。
また、高温になる為、特に木製品は変形する危険があります。
ただ現在は、洗浄機対応の漆器も出ているので、ご確認下さい。

漆器は電子レンジで使えないでしょうか?

一般の漆器は、電子レンジでは使えません。
電子レンジは、電子を当てて品物自体から熱を発生させる為、漆器の素材の内部が加熱され変化を起こしてしまいます。
ただ現在は、電子レンジ対応の漆器が出ているので、ご確認下さい。

つい水に浸けて置いてしまうのですが、大丈夫でしょうか?

キズのないものでしたら、短時間なら大丈夫です。
ですが、長時間、水に浸けておく事は禁物です。
特に、木製品はちょっとしたキズや表面から水が浸み込み、塗りが剥がれてくる危険があります。
出来るだけ、水に浸けて置かないほうが良いでしょう。

以上の質問事項の点を注意して頂ければ、あまり傷める事なく長く良い状態でお使いいただけると思います。
漆器は、日本独自の伝統文化と言えます。アジアの国でもほとんど使われていません。
漆器を理解し、普段の生活に、日本らしさと潤いを与える為にも、気軽に漆器をお使い頂きたいと思います。

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